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研究開発活動 2006年 (分割版) | アニュアルレポート | KDDI株式会社 kddi ar2006 j08

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研究開発活動

2005年6月に実験局免許を取得し、大阪市内においてモバイル WiMAXのフィールドトライアルを開始しました。フィールドトラ イアルでは、段階的に、モバイルWiMAXに採用されるOFDMA方 式の基礎的な特性及び性能の評価試験から開始し、移動体への適用 性、モバイルWiMAX内でのハンドオーバーに加え、3Gシステム (CDMA2000 1x EV-DO)やWiFi*2とのメディア間のシームレス 切替えの実証試験を実施しました。

また、モバイルWiMAX上で映像コンテンツ、音声、IPテレビ電話 などマルチメディア型アプリケーションを扱った場合の特性評価を 進めると共に、アクセスメディアに対して、IPv6バックボーン、 MMD(Multi-Media Domain)を組合わせた次世代ネットワーク の実証システムを構築して、次世代通信サービスの提供に向けた検 証と課題の抽出も行いました。

更に、商用導入を見据え、モバイルWiMAXを低コストに実現する ための一歩進んだ技術の開発検証にも着手し、具体的にはMIMO

(Multi-Input Multi-Output*3)、やAAS(Adaptive-array Antenna System*4)などの空間多重技術による性能の向上や容 量の拡大に関する検証を行うほか、運用及びエリア展開に向けたノ ウハウ蓄積を推進していきます。

*1 2003年1月にIEEE (米国電気電子学会)で承認された、固定無線通信の 標準規格(IEEE 802.16規格)の使用周波数帯を変更したもの。

*2 無線LANの標準規格である「IEEE 802.a/IEEE 802.11b」の消費者 への認知を深めるため、業界団体のWECAが名づけたブランド名。

*3 複数のアンテナを組み合わせてデータ送受信の帯域を広げる無線通信技 術。無線LANの高速化などに応用されている。

*4 複数のアンテナ素子の受信出力を電気的に合成することでアンテナ指向 性を適応的に変化させることができる高性能指向性アンテナ。

CDMA 2000 1x EV-DO Rev. Aの技術的側面

2003年11月に登場したauの「CDMA 1X WIN」サービスは、 高速パケット伝送技術「CDMA2000 1x EV-DO Rev.0」を導入し、 帯域幅1.25MHzにおいて最大2.4Mbps(下り)/154kbps(上り) の高速データ通信を提供しています。

更に、この次世代規格である「CDMA2000 1x EV-DO Rev. A」 は2004年4月に標準化が完了し、KDDIでは2006年中に商用開 始の見込みです。「Rev. A」は「Rev.0」と比較して、最大伝送速度が 下り3.1Mbps、上り1.8Mbpsに向上し、QoSをサポートする機能 も盛り込まれます。これにより特定ユーザーに対して帯域が確保 され、伝送遅延が低減される等、一定の通信品質の確保が可能とな りますので、技術的には双方向のリアルタイムコミュニケーション サービス(VoIP、IPテレビ電話など)の提供が容易になります。

これに対しNTTドコモを初めとするW-CDMA陣営は、W-CDMA方 式の拡張版であるHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)の標準化を進めています。NTTドコモは2006年夏から 帯域幅5MHzで当初最大3.6Mbps(下り)/64-384kbps(上り) のサービスを提供すると発表しました。

HSDPAに適用される高速・大容量化技術には、例えば、誤り訂正 符号を組み合わせて再送データの誤り訂正能力を向上させるハイブ リッドARQ(Automatic Repeat Request)や無線状態に応じて 低速・高速の変調方法を使い分ける適応変調方式などがあります。 HSDPAのシステム性能は「Rev.0」相当で、言い換えれば

「Rev.A」は一歩先を行く技術であるということになります。

モバイルWiMAX*1の実験

KDDIはモバイルWiMAXを「ウルトラ3G」のアクセスシステムの 1つと位置づけ、実証実験を進めており、都市部において第3世代 携帯電話システムを補完する無線アクセスとなりうるか、可能性を 検討しております。

KDDIの事業を支える技術・研究開発活動

モバイルWiMAX端末

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KDDI Annual Report 2006 32 IPマルチキャスト技術(無瞬断)

今後、映像伝送がFTTHによるブロードバンドのキラーコンテンツ になると考えられます。KDDIではIPマルチキャストで映像を配信 している時に、通信回線遮断などの障害が発生しても映像が途切れ ない技術を開発しました。

IPネットワークには、通信回線に障害が発生した時に自動的に別の通 信経路を見つけ、障害箇所を回避する機能があります。しかしながら、 一般的なネットワーク機器で使用されている機能では、障害が発生し てから回復するまで最大で30秒程度必要となり、その間は映像の配 信が途切れてしまうという問題がありました。そこで、KDDIではバッ クアップ用のサーバとお客様の近くに設置したゲートウェイを利用し て、障害が発生しても映像を無瞬断で配信することを可能にしました。

通信回線に遮断などの障害が発生すると、ゲートウェイが数十ミリ 秒で障害を検出し、バックアップ・サーバに通信を切り替えます。 そして、障害箇所を回避する新しい経路を見つけ、その経路で配信 を続けます。その際に、バックアップ・サーバからの配信に独自の 工夫を加えることにより、映像をまったく途切れることなくお客様 に提供することが出来るようになります。

安心・安全なサービスに向けた取り組み

KDDIでは安心・安全なサービスに向けた様々な取り組みを行って おります。ここでは次の2点についてご紹介致します。

1)携帯電話向け高速暗号化技術

通信・放送融合時代を想定して、携帯電話上でも高速に動作する独 自の軽量・高速暗号アルゴリズムを開発しました。当アルゴリズム は 、 現 在 広 く 利 用 さ れ て い る 暗 号 ア ル ゴ リ ズ ム で あ る A E S

(Advanced Encryption Standard)と比べて6∼8倍の速さで動 作し、既存方式で不可能であった、携帯電話端末でのワンセグ相当 の動画像のリアルタイム復号が可能となります。今後、データ通信 速度がさらに高速化される携帯電話やワンセグ放送において、リッ

チなマルチメディアコンテンツをリアルタイム配信するコンテンツ ビジネスの発展に寄与することが期待されます。

2)ネットワーク攻撃に対する対応

近年ネットワーク上で問題となっている、サービス不能攻撃

(DoS:Denial of Services*5)を自動的に検出するDoS攻撃検 知システムを、KDDIのネットワークに導入しました。このシステ ムは、10ギガビット/秒の超高速回線を流れるトラヒックの一部を 解析するだけでDoS攻撃を検知し、またトラヒック特性に合わせ て攻撃を検知することが可能です。この結果、特性の異なる回線に 対しても特別な作業をすることなく設置が出来るようになりまし た。また、DoS攻撃や分散DoS攻撃を数分以内で検知することが 可能となり、KDDIのIPサービスの品質向上に寄与しています。

*5 大量のデータを送りつけることにより、通信事業者およびお客様の通信 設備に障害を与える攻撃

IPマルチキャスト実験・装置等 DoS分析画面

参照

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